治療のため分室に移動した「なおみちゃん」でしたが、
残念ながら、亡くなってしまいました。

安暖邸にやって来てから最近まで、ずっと人間が怖くて、
触られるのを嫌がり、人間が近づくと逃げていた「なおみちゃん」。

それでも、おもちゃで遊ぶことを通して、コミュニケーションを取ることができました。
彼女と一緒に遊んだお客さんたちも、そしてきっと「なおみちゃん」自身も、
楽しい思いを共有することができました。

痩せっぽちな身体ながら、一生懸命におもちゃを追いかけて、
ひとたび口にくわえたらなかなか離しませんでした。
驚くほどの力を持っていました。

遊びに夢中になっているときの表情は本当に生き生きとしていました。
俊敏で躍動感に満ちた動きも、とても印象的でした。

彼女の月齢にしては細く小さな身体は、おそらく安暖邸に来る前から
病魔に蝕まれていたのだと思います。
彼女自身も気付かないうちに、病は進行していたのでしょう。

春頃から急に甘えるようになった「なおみちゃん」。
ようやく心を開いてくれたと、嬉しい思いでいっぱいでした。
これだけ人に懐けば、きっと里親さんが見つかると思っていたのに。

心を開いてくれたんだよね、「なおみちゃん」。
神経症状が出て、わけがわからなくなったんじゃ、ないよね・・・。

先天的に生まれ持ってしまった病気だとすれば、恐らくこれが彼女の寿命、
天寿を全うしたと考えることもできるのではないかと思います。
安暖邸でたくさんのお客さんに遊んでもらえて、人間にも甘えることができて、
少しは人間のよさを感じてくれたなら、せめてもの救いになります。

出会えて良かったよ、「なおみちゃん」。
虹の橋の向こうでは、仲良しだった「斗真くん」と会えたかな。
どうか安らかに。
ご冥福をお祈りします。
テーマ : 里親探し
ジャンル : ペット